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2007年4月

2007年4月22日 (日)

外資系日本法人がある一定の売上額で足踏みしてしまう理由について 

 仕事柄、多くの外資系企業と接する機会があります。 実際に弊社のクライアントの8割以上は外資系企業になります。(と言いつつ、最近では日系企業、特に創業数年の成長段階にある企業も増えてきています)

 そこで感じているのが外資系日本法人の売上高がある一定の水準になると、売上の伸張率が鈍化している先が非常に多い、ということです。 マーケットを完全に押さえた、というケースであればそれは素晴らしいことなのですが、往々にして、まだマーケットの押さえた感はないままのケースが多いと感じています。 特に厄介なのは海外親会社の期待値に比して伸びてない、という場合は、エグゼクティブ層であれば気が気でない状況となるのではないでしょうか?

 売上を伸ばす、マーケットの占有率を上げる、という課題に解決策を出す場合には、それだけでコンサル・プロジェクトが組めます。 キッチリと考える必要がある課題ですが、今回はヘッドハンターとして「人材」という切り口で感じている点を述べてみたいと考えています。

 ■問題点

・社員の優秀なリソースが既存顧客に重点的に投入されており、新規顧客開拓の活動にリソースの投入量が不足してる。

 ■解決策

・新規顧客開拓の活動にリソースを投入するべし。 また、その評価体制を整えるべし。

・「優秀な社員」を既存顧客担当から新規顧客開拓にシフトさせる。 また、その仕組みを整える。

 「なにを当たり前のことを、、、」と思ってらっしゃる方が多いと思いますが、ビジネスの実戦において的確に実践できている組織は少ないと感じています。 

 実はこれはリーダーの意思決定の問題だけでなく、組織全体の問題とも考えています。(と言いつつ、この部分はトップの強烈な意思決定がないと変らない部分だとも考えています)  

 組織全体の問題、といったところがミソで、とかく「優秀な社員」は、「おいしいクライアント」を「担当させてもらって」いたりします。 一見、この判断は妥当なところもあるのですが、そもそも「おいしいクライアント」は既に自社のバリューを十分に理解しており、相当の下手を打たない限り関係を継続・発展させることが可能なケースがほとんどです。 「おいしいクライアント」を「優秀な社員」が担当した場合は容易にその顧客をハンドルすることができます。 その社員の持つ能力の半分も使わずにこなしてしまっているのです。 

 ビジネスの世界では一般的に、既存顧客の維持にかかるリソースを1とした場合に新規顧客開拓に要するリソースは3と言われています。 この1対3の比率は実際の戦争における各種戦闘の判断においても経験則的に語られており、攻撃側の指揮官は防御側のリソースの3倍のリソースがあると判断できない場合は基本的に攻撃の意思決定はしません。 ポイントは新規顧客開拓の労力は既存顧客維持の労力の3倍は大変なわけなのです。 また、新規顧客開拓業務では、「All or Nothing」の世界なので精神的な負荷も大きいといえます。

 要は、骨の折れる新規顧客開拓活動に「優秀な社員」をあてよ、というのが提言です。 しかし、実際はできていないケースがほとんどです。 なぜなら、下記の現実・理由があるからです。

①「優秀な社員」がある意味小ざかしく、「戦死率」の高いリスクの高い「新規顧客開拓活動」をやろうとしない。 優秀ゆえにリスクを鋭敏に感じとっているわけです。対策としては、十分な新規顧客開拓活動の評価体制を作る必要があります。 また、「優秀な社員」はいかに自分が「おいしい顧客」をうまくハンドルしているかを見せる能力も長けています。 ケース・バイ・ケースですが、このあたりの「見極め」が経営者・リーダーにとっては要諦といえます。

②「おいしい顧客」の割り振りが、最も重要な経営課題、社員のモチベーション維持策になっている。 こういった「雰囲気」の会社では、リスクをとって「新規開拓活動」としようとするモチベーションはわきません。 最悪のケースとしては、「おいしい顧客」をいかに担当するか、だけが社員の関心事となっていたします。このような状況では会社全体のパフォーマンスは望むべくもありません。 さらに最悪のケースとしては、営業責任者が課員のコントロールをする際に、この「顧客担当の割振り権」を盾に専横をしくケースです。 こうなったら組織として弱体化するのは時間の問題です。

あなたの会社の「人材のリソース配分」はどのようになっているでしょうか? 人間はとかく変化のない環境に安住しがちです。 変化を恐れていて既存顧客にしがみついているだけの組織は成長しないばかりか、いずれ変化に対応できず衰退していくでしょう。

今一度、考えてみることをお勧めします。

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2007年4月16日 (月)

「会食」についての注意点

 仕事柄、「会食」の機会が多い。 そこで感じる注意点について今回は述べてみたい。 たかが「会食」、されど、「会食」。 「会食」の振る舞い一つで仕事のパフォーマンスには大きな差が出ると実感しています。 「会食」には人生を変えるパワーももっています。

 「会食」においては「仕事のできる人」ほどスマートな印象が残ることが多い。 逆に「そうでもない人」については、がっかりするケースが多く、ご支援する際の力の入れ方はどうしても減じざるをえないものになります。 また、「会食」の能力が落ちている原因については、職場で「会食」時のマナー、作法、礼儀、その他もろもろのOJTが実施されていないことが遠因にあるのでは、と感じています。 伝統的な日本の大企業の社員の方は、この「会食」のマナーについてはしっかりされてらっしゃる方が多い、という傾向も感じています。

 こういった注意点については抽象的に表現したり、心の持ちようを説いても理解が難しいので、具体的に述べていきたいと思います。 今回は「会食」に招かれる側のポイントになります。

①メニューを頼む際は、たとえ、ホスト側から「好きなものを頼んでください」と言われても、一応、ホスト側の意向も聞くようにする。

 会食においては、料理については事前に決められているケースが多いと思いますが、料理の種類によってはその場で決めるというケースもあります。 ホスト側に「好きなものを頼んでください」と言われたとしても、そこは会話を楽しむように、また、お互いの好き嫌いを確認しあいながら料理をオーダーするのが理想でしょう。 いきなりメニューをみて、「特上、特上、特上、」と頼んだり、明らかに値段の高いものから順に頼んでしまっては、「お里が知れている」という印象です。 ホスト側としては基本的に何をオーダーされようがコスト的な負担はそんなに変わらないので問題はありませんが、その稚拙なコミュニケーション手法をみて、「この人は礼儀、マナーがなってない人だな。 また、一方的なコミュニケーション手法しかとれない方だな。 エグゼクティブ・クラスの商談はうまくできない人だな。」と判断します。 「会食」を始める前から「がっかり」になってしまうこともあるため注意が必要です。

②話す「ネタ」を準備しておく。 

 当たり前の話すぎて恐縮ですが、会食は情報交換の場なのです。 お互いの立場だからこそ分かる情報を交換することにより、双方のコミュニケーションの密度を高めていくわけです。 「よい情報には、よい情報が返ってくる。質の低い情報には質の低い情報しか返ってこない」のです。 また、若干、ビジネスを離れた話もすることにより、お互いの「人となり」についてより知れるチャンスです。 「ビジネスを離れた話」が、「もろにビジネスに直結した話」になり、予期せぬビック・チャンスをつかむ可能性もあるかもしれません。 「会食」に招かれたしても、「何かあれば聞いてください」という姿勢では、「会食」の効果は半減でしょう。 

③感謝の気持ちを別れ際に的確に伝える。

 これも当たり前すぎて書くのも気恥ずかしいぐらいですが、「会食」の後の最後の感謝の気持ちを伝えることができない人というのも存在します。 まさに、「画竜点睛を欠く」事態です。 このお礼、挨拶ができるかできないかで、全てのシーンにおいても気が回る人なのか、礼節が普通にある人なのか、人間性などが現れます。 また、最後のラップ・アップのシーンこそ次のビジネスにつなげる極めて重要な場でもあるのです。 弊社の社員にも厳しく指導している点は、「会食が終了した際と、お店を出た際の2回、しっかりと謝意をお伝えするように」と指導しています。 浮かれモードで謝意も表せないようでは、重要なビジネスシーンにおいても「うっかりミス」をする人だな、という印象も感じます。 そもそも、礼節に疎い、という印象が最後に残ってしまうため、本当にもったいない事態になります。 気をつけたいものです。

 もう一度述べますが、たかが「会食」、されど「会食」です。 「会食」の印象ひとつで、ビジネス、人生が変るといっても過言ではありません。 今一度、「会食」の流儀についてはチェックしておく必要があると考えています。 

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2007年4月 9日 (月)

小さいところからの「勝ち」を積み重ねるべし

 ビジネスマンの評価はいったいどのようなタイミングで実施されているのだろうか? 結論としては、「日々の仕事ぶり」が大きな影響を与えていると考えています。 当然、大きな商談をまとめたり、プロジェクトを完遂させた実績、貢献度なども大きな影響を与えるのはいうまでもないが、この「日々の仕事ぶり」が与える影響の大きさは無視できないと考えています。

 では、この「日々の仕事ぶり」でどうアドバンテージを構築していくか。 当然、ポテンシャル高く、ハイ・パフォーマンスでこなしていくにこしたことはありませんが、なかなかこれができるビジネスマンは多くはないと思います。 では、どうするのか。 結論から言えば、日常に潜む小さなところから、「勝ち」を積み上げていくのがよいと考えています。

 では、小さな「勝ち」とはどのようなものが考えられるのでしょうか? 具体的に上げていきたいと思います。

①誰よりも早く出社する。

 これはやろうと思えば物理的に誰でも可能です。 この行いを長期に実践すれば、「あの人は信頼できる」というイメージができます。 また、自身の仕事もはかどることも間違いありません。 また、どんなに公共交通機関が麻痺したとしてもよほどのことがない限り遅刻することもありません。 「あの人は遅刻はしない」というイメージも非常に重要なのです。

②誰よりも遅くオフィスを出る。

 これも物理的に誰でも可能です。 熱心に仕事の打ち込んでいる感を「演出する」ことが可能です。 と言っても、意味もなくダラダラとオフィスにいるだけだと逆効果ですので注意が必要です。 また、ワークライフバランスも重要だとも思いますので実践の場合は自己判断でお願いします。

③レスポンスが早い。

 経験的に「仕事のできる人」ほどレスポンスは早いです。 ビジネスを効率よくまわすためにはクィック・レスが必須です。 あなたの周りで「忘れたころにレスが返ってくる人」で優秀な人がいましたでしょうか? 必ず、いないはずです。 クィック・レスは「仕事のできる感」を演出する上で極めて重要です。 意識的にレスポンスを早くするトレーニングを自身に課せば、自ずとそのスピードは早くなります。 また、副次的な効果をそのトレーニングの最中に気づくはずです。 クィック・レスをするためには常に頭がクリアな状態で問題の本質を見抜き、意思決定するためには何が必要かを高速処理しなければならないということを。 この一連の頭のトレーニングにより、どんどん思考スタイルが意識せずにロジカル・シンキング型に切り替わります。「レスポンスを早くする」ということは強くお勧めします。

④身だしなみに気をつける。

 最近、流行った書籍のキーワードに「人は外見が9割」というものがありました。 これはまさに同感です。 常に雑誌GQに出てくるようないでたちが必要かというとそうでもありませんが、最低限以上の努力は必須の時代になってきました。(昔からそうだと思いますが、、、)  特に最近は女性の社会進出が加速している影響もあり、男性陣の努力はさらに必須です。 女性陣からの男性の着こなしのチェックは想像以上に厳しいものがあると実感しています。 女性の上司、同僚、部下から最低限、感情的な部分でのネガティブ・インパクトを避ける努力は必須の時代かと思います。 難しく考えずまずは靴をピカピカに磨く、というところから始めてみるのもよいかもしれません。

⑤オフィスの中で誰よりも爽やかな挨拶をしてみる。

 人間は想像以上にロジカルな生き物ではなく、エモーショナルな生き物なのです。あなたが能力、実績、ともに甲乙つけがたい部下二人のうち、どちらを昇進させるか悩んだ時、どのような意思決定をするでしょうか? たとえロジカルな意思決定をした、と思った、としても、多分にその意思決定の深層の部分では「人間的に好きか」みたいな部分があったりします。 逆の立場から考えれば、人間的に気に入られるための小さな努力は大きなリターンとなって返ってくる、ということです。 「オフィスで誰よりも爽やかな挨拶をする」ということは最初は恥ずかしいでしょう。 特に意識的に努力していると尚更だと思います。 しかし、継続して実施していればいずれ無意識にできるようになり、あなたの人間的魅力はさらにアップし、よいチャンスをつかみやすい状況になると思います。 トライすることをお勧めします。 

 今回は実践しやすい「小さな勝ち」モデルについて私見を述べてみました。 実践されてみることを強くお勧めします。 また、みなさんからの「私の小さな勝ち」モデルも是非、教示いただけましたら幸いです。

 

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2007年4月 2日 (月)

会社から使われているか、会社を動かしているか。

 日々、仕事をしている感覚として、「会社から使われているか、会社を動かしているか」の感覚については日々、意識しておく必要があると考えています。

 ヘッドハンターとして、多くの人の職歴を聞く機会に恵まれている訳ですが、やはり「仕事ができる人」の多くは、そのコメントの節々に「会社を動かしている感」が無意識に滲み出してきています。 逆に、「これはどうも、、、、」と感じる方については、「会社から使われている感」が感じられます。 弊社社員の間でもこの感覚を車の運転に例えて、「(車の)ハンドル握っている感ってどうだった?」と候補者の方のインプレの情報交換をしています。 やはりベストの答えは「しっかり握ってる感あったよ」となります。

 この「会社から使われているか、会社を動かしているか」の感覚については永続的なものでもなく、企業の状況に応じて絶えず変化しています。 

 働く人の立場になれば、「会社から使われているな」と感じた場合は、働く場所を替えるよいきっかけになるかもしれません。 どんなに優秀な方でも「会社から使われている感」の強い環境に長くいすぎると、その能力は劣化していきます。 私が経験的に非常に残念に感じているケースは、日本の伝統的な大企業に長く勤めている40歳以上の方です。 持っているポテンシャル、能力は高いはずなのですが、語弊を恐れずにいえば結果的に「どこにも転職できない能力」になり、今の勤続先にしがみつかざるを得ない状況の方は少なくありません。

 逆に企業・経営者の立場からすると、いかに社員に「会社を動かしている感を持たせるか」が重要になります。 やはり伸びている会社はこの感覚の見せ方がうまいところが多いです。 ヘッドハンターの立場からすると非常にスカウトが難しい企業となり、やりにくいのですが、逆にこういった企業こそクライアントにしたいな、と感じるところでもあります。

 あなたの仕事に対する感覚は、「会社から使われているか、会社を動かしているか」のどちらであろうか? 今一度、熟考されることをお勧めします。

 

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